カメラオタクの中には、中古ショップをクラウド防湿庫と呼び気さくな売買を繰り返す養分・・・もとい派閥が存在する。
当職もその一人で、耐久消費財のはずのカメラを年1以上のペースで買い替えたり売ったりして楽しく散財している。
PowerShot G7X MarkII
そもそもブログやSNSに挙げる程度ならスマホでも全然実用レベルの画質が得られるのだが、バイクのグローブ越しに薄くて重いスマホを操作するのが結構難しいのと、うっかり落下でもした場合全てが終了するリスクがあるのでスマホを取り出す回数を減らしたい。そこで白羽の矢が立ったのが高級コンデジだ。
スペック厨(メーデー)からすると小型センサーの時点で難色なのだが、近所の買い物でリッターバイクに乗る人間がいないように(いないとは言ってない)、ジャケットに入る小サイズが都合いい場面も多く存在する。というかサブカメラとして使うつもりがどのカメラより持ち運ぶようになった。
焦点距離は換算24-100mm、F値1.8-2.8。雑に説明するとiPhoneの望遠の倍程度ズームできて、夜でもそれなりに撮れるしボケ表現もコンデジの割には出来るといった具合だ。
現代の快適装備であるWifi接続、手振れ補正、タッチパネル、チルト液晶、USB充電なども完備。このクラスのカメラとしては珍しくISO感度の上昇ラインを制御できるため、手ブレするぎりぎりのラインまで感度上昇による画質低下を抑える、という攻めた調整ができる。
機能面であえてケチをつけるならチルト液晶の固定ネジが弱く、ポケットに入れてると振動で緩んでガバガバになる。多分バイクでシバくのが悪いと思うんですけど(名推理)
1インチセンサーって実際どうなん?
解像力チャートやら歪曲データやらはググれば専門の記事が出るので言及しないとして、ここでは実用してこんなもんか、と感じたサンプルを貼り付けていく。
70mm f/3.2 SS1/1000 ISO125
逆光かつ明暗差の激しい状態で撮影し、シャドウを持ち上げたもの。手前の金網にかなりノイズが乗っているが情報はしっかり残っている。
スマホと違い画像データに余裕があるので失敗写真をごまかせる許容量が高く、ブレてさえいなければ切り抜いたり露光量変えたりしてごまかしが効くので写真下手男としてはとても助かる。
50mm f/4 SS1/1250 ISO125
キャノンらしくオートモードも優秀なのでノーレタッチでも映える写真を吐き出してくれる。「キャノンは現実離れした記憶色を出す」なんて批判がかつてあったが、現代のスマホはそれを超える極彩色が使われるため相対的に上品な色使いになった。
100mm f/2.8 SS1/800 ISO125
ボケ量はこれくらい。理論上はフルサイズカメラの100mm f/8、APS-Cカメラの70mm f/5.6程度のボケ量だ。
24mm f/4 SS1/160 ISO125
接写性能はこれくらい。これもフルサイズ換算すると0.4倍相当程度のマクロ性能。
最近接するとマクロモードでもまるでAFが効かないため、ピントは手動で合わせる必要がある。
ボケあじはちょっと汚めですかね。
100mm f/4 SS1/30 ISO125
手振れ補正を信じて低速シャッターにセットし低感度を維持した状態で撮影した。2段程度のスローシャッターなら余裕。
そして売った
申し分ないカメラだったがもう少し望遠域が欲しくなったので乗り換えた。これはPowerShotくんのありがとう供養的な記事でもある。
1インチコンデジの魅力が少しでも伝わったら幸いだ。そしてNikonDLが出るのを祈ろう。
ちなみに買い替えたカメラ(LUMIX TX2)は早々に壊れて処分した模様。供養できてないな?